採用動画を作ったのに、応募数が変わらない。採用担当者からよく聞く話です。
原因の多くは、映像の見栄えではなく構成にあります。求職者が知りたいことと、動画に入っている内容がずれているのです。会社の歴史や理念が流れる一方で、求職者が最も知りたい「自分がこの会社で何をするのか」が入っていない、というケースが典型です。
この記事では、求職者が実際に見ている箇所を整理したうえで、応募につながる構成の4条件、尺と登場人物の決め方、よくある失敗までをまとめます。
採用動画で応募が増えないのはなぜ?
応募が増えない最大の理由は、動画が会社を紹介するだけで終わり、求職者の不安を減らしていないことです。
求職者が応募をためらうのは、会社を知らないからではありません。「入社したら何をするのか」「どんな人と働くのか」「自分にできそうか」が分からないからです。応募は、この3つの不安が下がったときに起こります。
ところが多くの採用動画は、会社側が伝えたいこと(沿革、事業規模、理念、オフィスの様子)を中心に構成されています。これらは会社を知る手がかりにはなりますが、応募をためらう理由を直接は解消しません。
もう1つの理由が、動画を見た後の行動が示されていないことです。良い印象を持っても、次に何をすればいいのか分からなければ、そのままページを離れます。採用動画は最後に「エントリーする」「説明会を予約する」のどちらか1つを示す必要があります。
応募が増える構成の4条件とは?
応募につながる採用動画には、次の4つが揃っています。順番も重要です。
- 冒頭15秒で、誰に向けた動画かを言う:「新卒で営業職を志望する方へ」のように対象を名指しします。対象が明示されると、当てはまる人は集中して見ますし、当てはまらない人は早く離脱します。応募につながらない視聴を減らせるため、離脱は悪いことではありません。
- 仕事内容を具体的に見せる:職種名の説明ではなく、実際の1日の流れを映します。朝どこにいて、誰と話し、何を使って仕事をするのか。この部分が最も再生されて、最も応募に効きます。
- 社員が自分の言葉で話す:台本を読み上げた映像は、視聴者にすぐ伝わります。多少言い淀んでも、その人の言葉で話しているほうが信頼されます。編集で整えられる範囲なので、撮影時は言い直しを恐れないほうが結果は良くなります。
- 見た後の行動を1つだけ示す:「エントリー」と「説明会予約」と「社員インタビューを読む」を並べると、どれも選ばれません。動画の目的に合わせて1つに絞ります。
この4つのうち、抜けやすいのは1と4です。2と3は「撮るもの」なので意識されますが、1と4は構成上の設計であり、企画段階で決めておかないと後から足せません。
とくに2の「仕事内容を具体的に見せる」は、抽象化しないことが重要です。「お客様に寄り添う提案営業」ではなく、実際に訪問している場面、使っている資料、社内での相談の様子を映します。求職者は言葉ではなく場面から仕事を想像します。オフィスの雰囲気だけを流した映像が応募につながらないのは、そこに仕事の中身が映っていないからです。
尺と登場人物はどう決める?
尺は、求職者がその動画をどこで見るかで決まります。動画の内容ではなく、視聴の場面が基準です。
| 見られる場面 | 目安の尺 | 理由 |
|---|---|---|
| SNS・Web広告からの誘導 | 15〜30秒 | まだ興味が薄く、数秒で判断される |
| 採用サイトのトップ | 60〜90秒 | ある程度関心はあるが、他社も見比べている |
| 会社説明会・合同説明会 | 2〜3分 | 座って見る前提。仕事内容を厚く入れられる |
| 内定者向け・入社前の不安解消 | 3〜5分 | 志望度が高く、長くても最後まで見られる |
登場人物は、求職者と年次や職種が近い社員を選びます。求職者は自分がその場で働く姿を重ねながら見るため、入社1〜3年目の社員が最も想像の手がかりになります。
経営者のメッセージを入れる場合は、動画の後半か、別の動画に分けるのが現実的です。冒頭に長い挨拶が入ると、志望度がまだ高くない層は仕事内容にたどり着く前に離脱します。
なお、実写とアニメーションのどちらで作るかは、採用動画では原則として実写です。人の雰囲気を伝えることが目的だからです。この使い分けの考え方は会社紹介動画が響かない原因は尺と構成でも整理しています。
職種が複数ある場合は、1本にまとめず職種ごとに分けるほうが効果は出ます。ただし本数が増えれば費用も増えるため、撮影を1日にまとめて、編集で職種別に分ける進め方が現実的です。撮影の人件費と機材費は日数で決まるため、1日で複数職種を撮れば、本数が増えても費用の増え方は緩やかになります。
採用動画でよくある失敗は?
もっとも多い失敗は、1本の動画にすべての職種と対象を詰め込むことです。新卒と中途、営業と技術職を1本にまとめると、どの相手にも情報が足りない動画になります。
そのほか、次の点にも注意が必要です。
- 良いところだけを見せる:入社後のギャップにつながり、早期離職の原因になります。大変な部分も一言入れたほうが信頼されます。
- 音声が聞き取りにくい:屋外やオフィスの騒音下でピンマイクを使わずに撮ると、内容が良くても伝わりません。採用動画では映像の画質より音声の品質が効きます。
- 公開場所を決めずに作る:採用サイト用の16:9とSNS用の縦型では、そもそも構成が変わります。撮影前に決めておけば、同じ撮影から両方を作れます。
- 1年で情報が古くなる:登場した社員が退職すると使えなくなります。異動の少ない部署から選ぶ、または顔出しの範囲を決めておくと寿命が延びます。
まとめ
採用動画で応募を増やすのは、映像のクオリティではなく構成です。対象を冒頭で名指しし、仕事内容を具体的に見せ、社員が自分の言葉で話し、見た後の行動を1つに絞る。この4つが揃うと、応募をためらう理由が減ります。尺は動画の内容ではなく、求職者がどこで見るかで決めてください。
ムービルドは実写・アニメーションの両方に対応し、1,000人以上のクリエイターコミュニティと連携して日本全国で撮影できます。撮影地の近くのメンバーが対応するため、地方でも交通費を抑えられます。窓口はディレクター1名に一本化しているため、お客様がカメラマン・編集者のそれぞれとやり取りする必要はありません。費用の最低料金は撮影のみで5万円〜、編集のみで10万円〜、撮影&編集で15万円〜、制作期間は最短2週間〜です。ここからいくらになるかは内容次第で、クオリティ・尺・撮影日数によって変わります。
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