展示会のブース、素通りされていない?足を止める動画の作り方

展示会にブースを出して動画を流したのに、来場者が素通りしていく。出展した担当者からよく聞く話です。

原因は映像の質ではありません。展示会という環境に合わせた作りになっていないことです。会場は騒がしく音が聞こえません。来場者は歩きながら、1〜2秒だけブースを見ます。その条件で伝わる動画は、Webサイトに載せる動画とはまったく別の設計になります。

この記事では、足を止める条件、尺と画面の設計、商談での使い方、撤収後の再利用までを整理します。

展示会の動画はなぜ素通りされるのか?

素通りされる最大の理由は、通路から見た1〜2秒で「何の会社か」が分からないことです。

来場者は目的のブースに向かって歩いています。その途中で視界に入った映像に、立ち止まる理由を見つけたときだけ足を止めます。ところが多くの動画は、企業ロゴのアニメーションやイメージ映像から始まります。その数秒のあいだに、来場者は通り過ぎてしまいます。

2つ目の理由が、音に頼っていることです。会場は人の話し声と隣のブースの音で満ちています。ナレーションで説明する構成にすると、内容がまったく伝わりません。

3つ目が、画面が小さい・低いことです。人の頭で隠れる高さにモニターを置くと、通路からは見えません。目線より高い位置に置くか、大型のモニターを使う必要があります。これは動画ではなく設置の問題ですが、動画の効果を左右します。

足を止めるにはどう作る?

通路向けのループ映像は、次の4つを守ると足が止まりやすくなります。

  1. 最初の1秒で業種と提供物を出す:「工場の点検を代行します」のように、文字で言い切ります。ロゴから始めるのは避けます。
  2. 文字を大きくする:3メートル離れて読めるか。制作時にモニターから離れて確認します。文字数を減らすほうが確実です。
  3. 音なしで完結させる:ナレーションが聞こえない前提で、文字と図だけで意味が通るようにします。
  4. 15〜30秒で1周させる:長いと、途中から見た人に意味が伝わりません。短いループを繰り返すほうが、多くの来場者に冒頭から見せられます。

とくに1つ目が効きます。 来場者が足を止めるのは「自分に関係がある」と気づいたときです。会社名を知らせるより、何をしている会社かを先に出したほうが立ち止まります。

尺と画面はどう設計する?

展示会では用途ごとに2本用意するのが基本です。1本で兼用しようとすると、通路向けには長く、商談用には情報が足りない動画になります。

通路向けループ商談用
尺15〜30秒2〜3分
置く場所ブース外側・通路に向けたモニターブース内のテーブル・タブレット
音なしで完結させるイヤホンまたは小音量
文字3メートルで読める大きさ通常の大きさで可
目的足を止める具体的な検討材料を渡す
中身業種・提供物・特徴を1つ事例、導入の流れ、料金の考え方

画面比率も分けます。通路向けは縦型が有効な場合があります。ブースの間口が狭いとき、縦長のモニターは目線に入りやすく、設置場所も取りません。会場のレイアウトが決まった時点で、どちらで作るかを決めてください。

商談用の尺の考え方は商品紹介動画は60秒と3分で役割が違うで整理しています。

商談ではどう使う?

商談用の動画は、説明の代わりではなく、説明の前置きとして使うと機能します。

来場者がブースに入ってきた直後は、まだ何の会社かを把握していません。ここで担当者が口頭で説明を始めると、来場者は聞きながら理解しようとして疲れます。先に2〜3分の動画を見てもらい、そのあと質問に答える形にすると、会話が具体的になります。

進め方は次のとおりです。

  1. 座ってもらい、動画を見せる:立ち話では最後まで見てもらえません。椅子を用意します。
  2. 見ている間は説明しない:話しかけると動画も話も入りません。黙って待ちます。
  3. 見終わったら質問を聞く:「どのあたりが気になりましたか」と聞くと、相手の関心が分かります。
  4. その場で渡すものを1つ決めておく:資料か、見積もりの前提を聞くヒアリングシートか。1つに絞ります。

担当者が何人いても同じ説明ができるのが、動画を使う最大の利点です。説明の質が人によってばらつかないため、初日と最終日で伝わり方が変わりません。

撤収後にどう使い回す?

展示会用に作った動画は、使い回す前提で作ると費用対効果が上がります。展示会は数日で終わりますが、映像は残ります。

転用しやすいのは次の4つです。

  • SNS広告:15〜30秒のループ映像は、そのまま広告素材として使えます。音なしで成立している点も相性がよいです。
  • Webサイトのトップ:商談用の2〜3分を短く編集し直せば、サービス紹介として使えます。
  • 営業の初回訪問:商談用をそのまま使えます。展示会と同じく、説明の前置きとして機能します。
  • 採用説明会:事業内容の紹介として使えます。求職者も「何をしている会社か」から知りたいためです。

転用の条件は、納品形式を最初に決めておくことです。16:9と縦型の両方、テロップあり・なしの両方を最初に依頼しておけば、後から再編集の費用がかかりません。後から追加すると、そのたびに作業が発生します。

まとめ

展示会で素通りされるのは、映像の質ではなく環境への合わせ方の問題です。最初の1秒で業種と提供物を文字で出し、3メートル離れて読める大きさにし、音なしで完結させ、15〜30秒で1周させる。通路向けと商談用は分けて作り、商談では説明の前置きとして使ってください。作った映像は展示会後もSNS広告や営業に転用できます。

ムービルドは実写・アニメーションの両方に対応しているため、通路向けの短い図解と、商談用の実写を組み合わせた形にも対応できます。1,000人以上のクリエイターコミュニティと連携し、日本全国で撮影できます。窓口はディレクター1名に一本化しているため、お客様がカメラマン・編集者のそれぞれとやり取りする必要はありません。費用の最低料金は撮影のみで5万円〜、編集のみで10万円〜、撮影&編集で15万円〜、制作期間は最短2週間〜です。

出展日が決まっている場合は、逆算した進め方もあわせてご提案します。まずは無料相談で会場のレイアウトと目的をうかがえれば、必要な本数から整理します。

よくある質問

展示会で流す動画は何秒がいいですか?

通路から見せるループ映像は15〜30秒です。来場者は歩きながら見るため、1周が長いと途中から見た人に意味が伝わりません。ブース内で座って見てもらう商談用は、別に2〜3分のものを用意します。

展示会の動画で音は出せますか?

出せても聞こえません。会場全体が騒がしく、隣のブースの音とも混ざります。音がなくても内容が伝わるように、大きな文字と図で構成してください。音は雰囲気づけと考えるのが実務的です。

展示会用に作った動画は他でも使えますか?

使えます。むしろ使い回す前提で作るほうが費用対効果が高くなります。15〜30秒のループ映像はSNS広告に転用でき、商談用の2〜3分は営業資料や採用の説明にも使えます。納品形式を最初に決めておくことが条件です。

動画制作のご相談は無料です。目的や予算をうかがい、最適な進め方をご提案します。

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監修:立石勝輝(ネクティ株式会社代表)

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